BEFORE

MCナイロンやPOMなど汎用的な樹脂は、伸びが30~40%あるため、通常の寸法精度は±0.02~0.03mmが限界です。従ってこれ以上の精度を狙うとコストが一気に上昇します。さらに、寸法精度が出にくい上に左のようなバリも発生しやすい材質です。

AFTER

切削加工が必要な樹脂部品において、高精度かつバリのない部品を求める場合はPPSの採用を検討します。このPPSはPOMなど比較して伸びが小さい(19%)であるため寸法精度±0.01を達成することが可能です。さらに、バリも非常に出にくい素材となっています。

POINT

樹脂を使った切削加工品は、低コスト化などを考慮してPOMやMCナイロンが採用されるケースが多くなりますが、これらの樹脂は伸びが高いため高精度な切削加工には不向きです。従って、高精度な樹脂の切削加工品が必要なケースは、伸びの低いPPSを採用することで、寸法精度±0.01を達成することが可能となります。さらにバリも軽減できます。